reading

Ingarden on Perception

Arkadiusz Chrudzimski, Die Erkenntnistheorie von Roman Ingarden, 1998, 6 Kap. 思うところあって再読。

Miskiewicz 2003

Wioletta Miskiewicz, "Réalisme gnoséologique contre réalisme sceptique ; Ingarden et la réception de Brentano en Pologne," 2003. 引き続きインガルデンと知覚(というか感覚与件)の問題について調べもの。この辺はいろいろ根深いな。

Ingarden and Conrad-Martius on Perception

Roman Ingarden, Der Streit um die Existenz der Welt, Bd. II/1, 1965. Hedwig Conrad-Martius, "Zur Ontologie und Erscheinungslehre der realen Außenwelt," 1916. Arkadiusz Chrudzimski, Die Erkenntnistheorie von Roman Ingarden, 6 Kap. 知覚の対…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, chap. 1. 訳文を作りながら読む。『論研』第一研究をほとんどそのまま繰り返すような表現と指標の区別の話に続き、表現作用がもつ二重の構造をどうやって分析するべきかという話がだらだらと続く。

Tieszen 2008

Richard Tieszen "Husserl's Concept of Pure Logic (Prolegomena, §§ 1-16, 62-72)," 2008. つい先日公刊された、『論研』をパートごとに分けて読解する論文集*1の第一章。ふつうの解説に徹したという感じ。 *1:http://www.akademie-verlag.de/olb/de/1.c.1…

Benoist 2008

Jocelyn Benoist "Sur le concept de 'remplissement'," 2008. 久しぶりに真面目にフランス語を読む。"Phenomenological Approach to meaning"の第一講義で示されたフッサールの充実概念についての魅力的かつ斬新な解釈をあらためて論じつつ、敷衍している。…

three articles on tropes

John Bacon, "Tropes," 1997/2008.*1 Arcadiusz Chrudzimski, "Two Concepts of Trope," 2004. Käthe Trettin "New Literature on Tropes," 2004. 年内に終わらせるべきことを終わらせたので、次に終わらせるべきことに取りかかるべきなのだけど、その前…

Ajdukiewicz 1937

Kazimierz Ajdukiewicz "A Semantical Version of the Problem of Transcendental Idealism," 1937. ポーランド語で公刊されたものの英訳を斜め読み。現代論理学の進展を踏まえると、古典的な哲学的問題がいかに漠然としたかたちで立てられてい(て、しかも…

Friedman 2006

Michael Friedman "Kant, Scepticism, and Idealism," 2006. 本筋の研究のほうをやる気分になれなかったので、読みたかったものをさっと読む。カントの超越論的観念論の拠り所である現象と物自体の区別に対するヤコービの批判からドイツ観念論へ、という例の…

Kant, KpV

Immanuel Kant, Kritik der praktischen Vernunft. 演習で担当にあたっているので、準備のために読む。じつにタイムリーなことに、純粋実践理性の要請としての魂の不死と神の実在についてのくだり。難しいけど面白いし、独特の迫力がある文章。理性的信仰に…

Luft 2007

Sebastian Luft "From Being to Givenness and Back: Some Remarks on the Meaning of Transcendental Idealism in Kant and Husserl," 2007. カントの超越論的観念論とフッサールのそれを(フッサール自身がしばしばそうしてしまったように)、単に対立させ…

Lübcke 1999

Poul Lübcke, "A Semantic Interpretation of Husserl's Epoché," 1999. 次週の勉強会で取り上げる候補を下読み。胡散臭げに見えそうなタイトルではあるけれども、内容はかなりまっとうな論文だということが分かったので、これについて報告しようと思う。

Kern 1964

Iso Kern, Husserl und Kant, 1964, I. Teil. 重い腰を上げ、博論を書くために絶対に読まなければいけない二次文献*1を片付ける作業をはじめる。とりあえず第一部を読了。突っ込んだ議論のための背景を導入するところなので、あっさりと先に進むことができた…

Ryckman 2007

Thomas Ryckman, "Carnap and Husserl," 2007. 次の課題に向けた準備運動として読む。Ryckmanは、フッサールの超越論的観念論を形而上学的に中立的な立場として解釈し、Aufbauのカルナップ*1と(重大な相違*2があるにもかかわらず)問題意識を共有していると…

Husserl, Hua. Mat. V

Edmund Husserl Urteilstheorie. Vorlesung 1905, 2002. やるべきことをやる気が出ないので、今やらなくてもいいことをやったら、とてもはかどった。昨日と今日で第一部を読了。基本的に『論研』の問題設定の上を動いているのだけど、命題と判断作用の関係に…

Welton 2003

Donn Welton "THe Systematicity of Husserl's Phenomenology: From Static to Genetic Method," 2003. さっと読む。フッサールの思想が1920年代前半にどうやって進展したかについての論述は、かなり説得的。後期フッサールを読むための絶好の見取り図ないし…

1907-9年あたりのフッサールをいろいろ

超越論的観念論が成立したころのフッサールのテクストを、いろいろ読む。Hua. VII, XIII, XXIV, XXVI, XXVIII, XXXVIあたり。ここしばらくは志向性の存在論に気を取られ、実証的な経験科学としてのフッサール文献研究のやり方をちょっと忘れてしまっていたの…

Priest 1999

Stephen Priest "Husserl's Concept of Being: From Phenomenology and Metaphysics," 1999. 斜め読み。いろいろと細部にわたってフッサールを誤解しているとのだけど、いくつか重要な論点を提出しているような気がする。今度もう少し真面目に読んでみるか。

Williamson 2007

Timothy Williamson, The Philosophy of Philosophy, Introduction & chap. 1. 作業の合間に眺めていたら、第一章の終わりまで来てしまった。これはかなり面白い本なのかもしれない。ここまでを読むかぎりでは、自分が現代哲学(というか、「現代哲学」と現…

Kant, KpV

Immanuel Kant, Kritik der praktischen Vernunft, 3. Hauptstück. カントゼミの準備続き。なんとか終わらせる。

Kant, KpV

Immanuel Kant, Kritik der praktischen Vernunft, 3. Hauptstück. カントゼミの準備。Achtungについてのくだり。難しいけど面白い。

Forbes 2004

Graeme Forbes "Intensional Transitive Verbs"*1 SEPのエントリ。某氏の薦めにしたがって、最初の三節を読む。やっぱ言語哲学をきちんとやらないとだめだな。と思い続けて早何年だろうか。 *1:http://plato.stanford.edu/entries/intensional-trans-verbs/

Crane 2001

Tim Crane Elements of Mind, 2001, chap.1. 志向性の問題をどうやって特徴づけでいるのかを知りたくて読みはじめる。これはかなりいい本の予感。

Mulligan 1998

Kevin Mulligan "Relations---Through Thick and Thin," 1998. 主に再来月の発表のために読む。「being happier than」・「hit」といった「厚いthick」関係は、その関係の項(およびその性質など)と、「薄いthin」関係(たとえば「being greater than」)に…

ルイス2006

デイヴィド・ルイス 「普遍者の理論のための新しい仕事」、2006。 性質について何か読みたいと思ったので、やっと最後まで読み切る。なぜもっと早く読まなかったのか。とても面白い。

Chrudzimski 2005

Arkadiusz Chrudzimski "Brentano, Husserl und Ingarden über die Intentionalen Gegenstände," 2005. 再読。志向性の副詞説は、性質に関するプラトニズムにコミットせざるを得ないという主張など。この主張それ自体には反対しないけど、志向的対象に訴える…

Kriegel 2008

Uriah Kriegel, "The Dispensability of (merely) Intentional Objects," 2008. これも、志向的対象をなしですませようとする、副詞説の立場からの論文。賛成はできないけど、面白い。もし志向性が外在主義的なしかたで個別化されるなら、志向性の副詞説はそ…

Brandl 2005

Johannes Brandl, "The Immanent Theory of Intentionality," 2005. 初期ブレンターノの志向性理論(「志向的内在」というnon realな心的存在者に訴える説)を再評価する試み。従来の批判が誤解にもとづいていることの指摘などは、すでにChrudzimskiの仕事で…

Gorman 2006

Michael Gorman, "Talking About Intentional Objects," 2006. Craneの志向的対象論文への批判。Craneは、志向的対象が何でないかをはっきりさせているが、それが何であるかをはっきりさせていない、という私的にはまったくもって賛成できる。のだけど、では…

Crane 2001

Tim Crane, "Intentional Objects," 2001. 志向性理論にとって志向的対象がなしで済ませることのできないものであることを論じつつも、志向的対象を認めることによって登場するジレンマ(「存在しない対象が存在する」と「存在しない対象についての志向的状…