Ingarden on Perception

  • Arkadiusz Chrudzimski, Die Erkenntnistheorie von Roman Ingarden, 1998, 6 Kap.

思うところあって再読。
フルヅィムスキの解釈で行くと、インガルデンは知覚に関するindirect realistだということになるのではないか*1。しかし他方で、インガルデンが知覚や(認識的正当化というフッサール的ないみでの)判断の充実について詳しく論じている

  • Roman Ingarden, "Bemerkungen zum Problem der Begründung," 1962.

あたりを検討してみるとdirect realismを取ろうとしているようにも見えるので、彼の解釈はそのまま鵜呑みにはできない感じがする。けれどもこの辺をきちんと検討するためには初期インガルデンの認識論関係の文献を読む必要があるので、今のところは問題がありそうだということを指摘するので精一杯だ。

*1:たとえばこの箇所とか:「ある特定の内実を備えた志向的対象を作り出すこと、まさにこのことによって、主観は意識野という空間の外の何かに関係することができる」(S. 172)。