Mulligan 1998

  • Kevin Mulligan "Relations---Through Thick and Thin," 1998.

主に再来月の発表のために読む。「being happier than」・「hit」といった「厚いthick」関係は、その関係の項(およびその性質など)と、「薄いthin」関係(たとえば「being greater than」)に還元される、というのが主張。そして、この還元の際にMulliganが言及する薄い関係は、すべてinternal relationsとして特徴づけられるので、厚い関係を含んでいるように見える文のtruth-makerには、関係が含まれていないことになる。thick/thinという対立は、フッサールにおけるmaterial/formalという対立と重なるのだけど、Mulligan自身も述べるように、formalな関係を特徴づけるのはとても難しい。formal conceptsに関するMulliganの仕事が何を目指しているのかがようやく分かった。面白い。