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Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 37-8. 訳読。引き続き、明快な叙述が続く。純粋論理学的判断は、明証的であるために一切の直観(変様された直観としての想像さえも)を必要としないとはっきり書いてある。まあ、分析性にかんしてフッ…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, § 36. 訳しながら読む。事実に関わる判断と本質に関わる判断の区別をしている箇所。アポステリオリな否定判断をどう扱うか(否定的事態を、肯定的事態と同じ身分のものと認めるかどうか)についての見解…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 35. 訳しながら読む。やはりこの辺の話は初期超越論的観念論と直結している。レアールな可能性の総体としての世界、とかあの辺の話題。

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, § 34. 訳読。(a)から(c)までの下位区分がある8ページにわたる節とはいえ、やや減速してしまった。いろいろな「合致Deckung」関係を区別しているところ。具体的にはどういうケースが考えられているの…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 31-3. あいかわらず同じ作業。志向的対象としての意味を導入しつつも、実質的にはスペチエス説へと後退してしまう*1、というフッサールの迷走(これは、1911年春の草稿まで続くことになる)が、このあ…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 29-30. 訳読。フッサールがここで使っている「同値Äquivarenz」概念は、ふつうのそれとちょっと違うので注意が必要だ。pとqがこのいみで同値であるのは、「pという事態=qという事態」が成り立つとき…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 26-8. 引き続き訳しながら読む。『イデーンI』の重要なポイント(一般的な志向性理論が、理性と現実の相関についての議論に先立つ)とも関連する、重要な箇所。「想定Assumtion」の話は、よく分から…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 22-5. 訳しながら読む。すでに何度も読んだ講義なので、大筋の理解は得ているわけだけど、細かいところでいくつか新たに気付いたことが。読み手の成長にあわせて容貌を微妙に変えていくことが古典のメ…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 20-1. 訳しながら読む。フッサールのドイツ語は、慣れてしまえば意外とすんなり読めてしまったりすることも多いのだけど、それを日本語に直すのはまた別の話。

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 18-9. 引き続き、訳しながら読む。「表象」が非常に多義的に使われるのがなんとも厄介だ。

Chisholm 1971

Roderick Chisholm, "States of Affairs Again," 1971. Davidson 1970への再反論。あるいみではチザムのチザムらしさがいちばん堪能できる、デイヴィドソンの批判に応える細かい部分は斜め読みで飛ばし読み。事態を導入するポイントを改めて述べる箇所だけ押…

Davidson 1970

Donald Davidson "Events as Particulars," 1970. Chisholm 1970への返答。出来事の再帰の問題を、(チザムのように抽象的な存在者としての事態を持ち出すのではなく)個別者としての事態だけから説明する路線を素描した後、副詞(句)を含んだ文の推論関係…

Chisholm 1970

Roderick Chisholm, "Events and Propositions," 1970. 事態についての見解を集めるために読む。チザムにしたがえば、太郎は2008年9月10日の正午にくしゃみをするという事態は命題で、太郎はくしゃみをするという事態は出来事であることになる。こちらが「個…

Husserl, Hua. XXVI

Edmund Husserl, Vorlesungen über Bedeutungslehre, §§ 16-7. 翻訳しながら読む。名辞的表象の対象への関係を、それが述定という文脈において登場しうることから説明する箇所。そういった述定が真でない場合には、対象への関係はどうなるのか、という問いを…

Chisholm 1976/79

Roderick Chisholm, Person and Object, Chap. 4. 第四章を最後まで。個別者としての出来事という発想に慣れてしまっていると、ここでチザムが述べていることはかなり異様に見えてしまう。同時代的にはどうだったのだろうか。

McDowell 1991

John McDowell, "Intentionality De Re," 1991. 目下の課題を片付けるためにはとりあえず念入りに読まなくてもいい、ということに最初の数ページで気付いたので、その後は斜め読み。object dependentな志向性について。しかしそれを「志向性」と呼ぶポイント…

Chisholm 1976/79

Roderick Chisholm, Person and Object, Apphendix C, Chap. 4. 附論Cを読んでから、第四章を半分くらいまで。命題的態度の対象と内容の区別についての箇所が面白かった。フッサールがBedeutungslehreでとっていた戦略と似てなくもない気がする。あと、何を…

Chisholm 1996

Roderick Chisholm, A Realistic Theory of Categories, Part One. 再読。圧縮され過ぎで分からない箇所があいかわらず多数。「being such that p」なる性質(チザムの用語だと「属性 attributes」)を持ち出して命題を還元するのは、やはり反則技ではないか…

Chisholm 1976/79

Roderick Chisholm, Person and Object, Introduction. 後の"The Primacy of the Intentional"テーゼに近い考えは、すでにこのころから表明されている。が、後よりもずっと大づかみな定式化しか与えられていない。Perceivingもチェックしないと何とも言えな…