Mayer 2009

届いたので拾い読み。『論研』を各研究ごとに丁寧に扱いつつも、構成だとか生活世界だとかいった中期・後期の議論についても明快な描像を与え、さらに倫理学方面の話まできちんと押さえてあるのに200ページ足らずというコンパクトさ。そのせいか、まったくの初学者のための入門書としてはやや難しいかもしれない。後期フッサールを(実在論者でも観念論者でもなく)一元論者*1として読むあたりが特徴か。タイトルだけだと分からないけど、ドイツ語の本。

*1:ここでの「Monist」は、たぶん中性一元論者のことだと思う。