さらに読み散らかし

  • Mary Harnett, "The Aproach to the Problem of God in Husserl's Thinking," 2000.

Smith本の形而上学の箇所を読んでいると、やはり神の位置づけが気になるので、ちょっと前にダウンロードしていた論文を読む。私見では、神についてのフッサールの見解というのは、実践理性の要請に関するカントの議論を踏まえて論じられるべきだと思うのだけど、そうした話がすっぽりと抜け落ちてしまっていて残念。満たされなかった期待を満たすために、

  • Sebastian Luft, "From Being to Givenness and Back: Some Remarks on the Meaning of Transcendental Idealism in Kant and Husserl," 2007.

をざっと再読。これはほんとにいい論文。ついに研究計画の中に後期フッサールが本格的に登場するところまで来れた。卒論の作業開始(四年生の春)から数えると丸六年か。感慨深い。