『論研』関連文献

第二章のための読書のつづき。

  • Dan Zahavi, Intentionalität und Konstitution, chs. 4-8.
  • Denis Seron, "Le sujet est-il un objet? La controverse Husserl-Natorp sur le parallélisme noético-noématique."

ザハヴィ本を読了。折にふれてつまみ食いすることでほぼすべての箇所を読んでいたとはいえ、通読するのはこれがはじめて。『論研』の基本的な読み方については大筋で賛成なんだけど、現象学形而上学的中立性テーゼの再定式化や評価に関してはいろいろ疑問もあるし、志向性理論のところはもっと細かくやらないといけないと思う。が、これはいい本。スロンの論文*1は、第五研究第八節絡みで読んでみたけど、そのあたりを突っ込んで論じるものではなかった。が、ナトルプの考えが簡潔にまとまっているので良い。

*1:というかどっかでやった発表の原稿らしい。次から入手可能。http://www.pheno.ulg.ac.be/perso/seron/