第一章

博論の第一章のための調べ物として、ここ数日で

  • Edmund Husserl, "Erkenntnistheorie und Hauptpunkte der Metaphysik"
  • Edmund Husserl, "Intentionale Gegenstände"
  • Bernard Bolzano, Wissenschaftslehre
  • Franz Brentano, Psychologie vom empirichen Standpunkt
  • Herman Phillipse "The Concept of Intentionality : Husserl's Development from the Brentano Period to the Logical Investigations"
  • Carlo Ierna "The Beginnings of Husserl's Philosophy" Part1, Part2

を拾い読みする。『論研』公刊直前のフッサールのテクストの検討を通じて同書の背景をなす問題を導入しつつ、そうした問題設定がいかにボルツァーノとブレンターノ(学派)の影響下にあるのかを示したいのだけど、それをきちんとやるためにはまだまだ作業が必要なことが分かった*1。しかし逆に言えば、ここを丁寧に書いてしまえば後が楽になるはず。Phillipse論文*2は、『論研』以前の志向性理論とその背景についての概略を得るのに非常に良い。Ierna論文は、『算哲』前後から話を始めようかどうかという迷いを断ち切るために読む。ここからはじめていたら博論の中にちょっとした修論をもう一本書く羽目になりそうなのでやめておこう。

*1:とりあえずStumpfの"Psychologie und Erkenntnistheorie"を読まなければならないし、ボルツァーノに関する二次文献をもう少し調べる必要もある。

*2:ダメットと共催した『論研』についてのセミナーで読み上げられたもので、ダメットの『分析哲学の起源』でも参照されている。長らく入手困難だったけど、比較的最近になってオンラインで入手できるようになった(のを発見した)。http://igitur-archive.library.uu.nl/ph/2005-0622-184530/UUindex.html